フライは格好いい






大学生になり釣り同好会に入った。

今風に言うと、「ゆる〜い会」だったが、先輩の中にはコアな人もいて、いろいろと教えてもらった。

その頃はブラックバス釣りが全盛(の少し前)で、釣り道具やルアーもどんどん新しいものがでて進化していったが、 僕にはもう一つ昔からやってみたかった釣りがあった。





Angling という雑誌が好きでよく読んでいたが、他のルアーフライ専門誌よりもフライの比重がかなり高く、海外のきれいな釣りの写真がたくさん載っていた。


緑の森、碧い河、水色の空に黄色いラインがループを描く。
ネットに納まった野性味あふれるブラウントラウトの顔。
高級感漂うバイスの先にはロイヤルコーチマン。


いや〜フライフィッシングは格好いい!


で、当時フライをやったことがあるという先輩に聞いて竿やリールの道具一式を買いそろえ、 お金もないのに鶏の羽なんかに5千円も出し(サドルだったが)、シカの毛や、孔雀の羽などタイイングマテリアルまで買った。


さて待ちに待ったフライデビューの日。


とはいっても、デビューは同好会冬の定例会だった管理釣り場(芥川)でのニジマス釣り。

餌釣り・ルアー釣りが入り乱れる中、一回生の僕が颯爽とフライロッドを持って川に立ちこむと、 先輩の中でも「お!フライか!」という反応がチラホラあり注目の的。

最初に(フライをやったことがある)先輩が見本を見せてくれたが、ブランクもあってなかなかきれいな キャストが決まらない。

それでもマラブーリーチを引いてくるとニジマスが釣れた。


そしていよいよ僕の番。


張り切って竿を振るが、ひどい有様。

キャストの最後にビシュッと決めれば、腕にフライが刺さる始末(バーブレス万歳!)。


こりゃーもう、どうしようもないな、ということで、その日一日少し離れたところでキャストの練習をしていたが、 そんな僕にも何匹かのニジマスは釣れてくれた(沈んだドライフライに食いついたりして)。






その後、練習せねばと思いながらも、フライというのは結構目立つので恥ずかしく、なかなか練習もしないまま1年ほどの 時が過ぎたとき、先輩がゴールデンウィークに馬瀬川(飛騨川水系)と長良川に行くというので連れて行ってもらった。

先輩はルアーで、僕はフライで。

でもポイント選定は先輩なのでルアーに適した大場所が多い。

僕が四苦八苦しているのを横目に先輩はポツポツと釣り上げる。

うーん、うらやましい。

先輩:「ルアーにしたら?」


出発前に先輩から「フライは難しいと思うからルアーの用意もしていった方がよい」と言われ、何個かのスプーンと 柔らかいバスロッドももってきていた。



先輩:「あの岩のとこ釣れそうやから、手前をこうトレースして・・・」

ルアーの引き方を詳しくアドバイスしてもらい、その通りに引いてくると、驚いたことにその通りにアマゴが釣れた。






先輩:「な、釣れたやろ」


さすが!尊敬!


しかしその後はさっぱりで、再びフライロッドに持ち替えた。


この釣行は、2泊(車中)3日でハードだったが、ずーっと釣りをしていたという記憶があり思い出に残る釣行になっている。

結局フライではボーズだったけど。





(先輩が釣った岩魚を焼く)











古い釣り

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