稲村岳 2003年6月21日 晴れ 会社の上司に登山が趣味という人がいて、「今度、ハイキングに行くけど柿ちゃんもいかんか?」といわれ、ノコノコついて行った。 しかし、 「こっから登んねや〜。」 といわれた道はどう見てもハイキング道ではない。 「もしかして騙されたのか!!」 と思う隙をあたえず、パーティは先に進む。 (他の人たちは、何回も山に行ってるので、初参加は僕だけ。) 平均的日本男子よりかなり体力が劣ると思われる僕は、途中の景色を楽しむことも無く、 つまづかないように下ばかり見て必死で歩くしかなかった。 頂上付近まで来たとき、今までより一層登りがきつくなり、ふらふらになりながらもなんとかテッペンに到着。ホッとした。 ビールを飲みながら、弁当を食べ少し落ち着いたところでやっと周りの景色を眺めてみる。 遠くに名も知らぬ(教えてもらったけど忘れた)山々が一望できて気分爽快。 登ってくるときはほとんど周りを見なかったからねぇ。 さすがに頂上だけあって空気もすがすがしい。 (登ってくる途中、バスタオルが必要な程汗をかいていた。) いや〜、なかなかいいなぁ。 と思っていると既に周りは下山準備を整えている。 「そうか…、まだ下りが残っていたのか…。」 下りも同じ道を戻ったのだが、途中、大日山という看板が 脇道を指していた。 「まぁ、柿ちゃんはそこで待っときや。」 「は〜い ^^; 」 僕以外の体力のある人たちが、そっちに進んでいくのを見送っていると、 上の方からボゾボソと何やら声が聞こえ…、 「ほんまに体力のないやっちゃのう。」 「太りすぎと違うか?」 「腹なんかぷよぷよですからなぁ」etc うぬぬ〜、仕方が無いので僕も登り始めた。 が、すぐに後悔した。 これこそ本当の山登り、という感じで急な階段や鎖が設置されていて、はっきり言って怖い。 それでも何とか登りきって、頂上にあるお堂にお賽銭をいれ、人生の安泰をお願いした。 「もう来ることもないと思いますが、今後の人生、幸せでありますように…」 帰りは下りなので行きよりも速いペースで歩いたが、これが膝にこたえた。 おまけに腹痛にも見舞われ、駐車場についたころには見るも無残な歩き方になっていた。 登山がどうこうというのは抜きにしても、これはちょっと体力をつけんといけませんな。
雑水 |